このエントリーをはてなブックマークに追加 2015年5月11日 | タイムライン, トレーニング, 取材, 瀧本修, 遠藤大次郎 |

【瀧本 修】一流も一般も「鼻呼吸」から直す。30年の経験から辿り着いた究極トレーニング

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00024 【細胞レベルのご褒美】NASA開発の微弱電流治療で筋肉を超回復させる、スマートボディプラス整骨院に行ってきた!

2015年3月4日(水曜日15:00~)

『動き工房AXIS HPLabo』

(場所:東京都 新宿区天神町7-10)

  トレーニングをする目的は人それぞれであるが、運動能力を上げたい、パフォーマンスアップをしたい。ケガはもちろん避けたい。その為にはまず何をすればいいのか。トップアスリートから一般人まで、約30年間トレーニングの道で多くの人を指導してきたトレーナー瀧本 修さんによれば、一流でも一般でもまず「鼻呼吸」の技術から習得し直す事だという。この道30年の大ベテランがたどり着いたトレーニング、「鼻呼吸」とはなんなのか。筋肉バカは取材を申し入れ口呼吸をしながら新宿に向かった。

 

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(トレーナー 瀧本 修さん)

■学生時代

 中高陸上部に在籍し、ウェイトトレーニングを経験する。高校からワールドウィングに通い、走る為の強化トレーニングをしていた。初期は長距離のみをしていたが、やがて短距離や跳躍など様々な陸上競技を経験していく。

 

■就職~上京まで

 高校を卒業し、通いなれたワールドウィングに就職。18歳から30歳までの12年間、1流選手と普通の選手をみてきた。勘がいい子、勘が悪い子、最終的に選手として残るのはそこの差だったという。その後、ワールドウィングを退職し、定時で終わる仕事をしながら訪問マッサージを開始。やがて自身のスタジオを持ち、地元でジム経営を6年間行っていたという。その中で筋肉量を計ってトレーニングメニューを出すという独自ソフトを開発した事がきっかけで40歳時に上京。 (今から約8年前)

 

■当時、東京に来て驚いた事

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(トレーニングルーム)

 「(自分含め)筋力をつけるトレーニングはかなり優先してこだわってはやってきました。18才くらいから30年、1980年代からずっと当たりまえのように筋トレし、当時働いていたワールドウィングの小山さん(ワールドウィング・エンタープライズ代表:初動負荷理論発案者)は筋トレとスポーツを融合させたいと言っていました。また、筋トレして筋肉をつけたら身体が重くなるという風潮に凄く反感をもっていて、国体選手などを見ていく中で初動負荷トレーニングの形が生まれるのですが、東京に来てからトレーニングについて、私にとって何十年も前の事を議論していたことにギャップがありましたね。特に東京に来てからの7年間は痛感してきました」(瀧本さん)

 

■動きは筋肉の質ではなく、最終的には感覚の問題

 「筋トレさせても筋肉つく人、つかない人がいて、ケガからの復活も、治療を1回やったら戻ってこない子、数回くる子、何度も来る子がいます。その差は何なのか、自問自答する中である答えにたどり着きました。パフォーマンスの低下や故障の原因は、筋肉の質などではなく、最終的には動きに対する感覚が良くないという事。正しい動きを再現できていない為に代償動作や筋腱の萎縮(凝り)になるのが原因です。身体は自動的に起こす代償動作を、脳が正しいと錯覚(間違った動作を正しいと処理)した状態が日々繰り返されると、自身では正しいと思っていても、体が思った通りに動かすことが出来なくなり、負の連鎖が筋腱を萎縮に導きます。それを直せない限りスポーツパフォーマンスの向上やケガも治りません」(瀧本さん)

 

■自分の動きを認識していない脳の錯覚が問題

 「筋トレで成果を求める前に、正しい動作が脳に認識されていないことが問題になってきます。 運動センスとシンクロされている脳が自分の動きを認識し、基本の動きだけを正しく繰り返しできる状態(イメージ通りに動ける状態)を作っておけばいい。これは武井壮(元十種目競技日本チャンピオン)なども言っています」(瀧本さん)

パフォーマンスの基礎となる“イメージ通りに動ける状態”これこそが現状の改善や向上の鍵になるという。

 

 ■錯覚は、運動感覚を司る運動野が原因

 「スポーツの理想的なパフォーマンスに、“体幹から末端を動かす”という考え方があります。体幹とは身体の中心部位にあたる脊髄、肩甲骨、骨盤があげられ、また、末端とは手先、足先となります。一般的には、体幹から身体を動かす事よりも、身体の末端から動かした方が簡単に運動を行えます。それは脳の運動感覚を司る運動野(大脳の前頭葉に存在する随意筋運動を支配する領域)の部分によるものです。パフォーマンスの時に末端から動かす運動を長く繰り返すと、疲労が手先足先に蓄積され、体幹も連動して動かし難い状態になり全身のバランスが悪くなります。これにより肩凝りや腰痛などになりやすいのです。ですから、体幹の感覚が弱い部位の運動能力を高めることで末端から動かすという代償動作の修正が、ケガからの復活や、運動の質を高める事ができます」(瀧本さん)

※「コンディショニング」とは、トレーニングの効果をより確実に得る為に、身体能力を高めるトレーニングカテゴリのことです。一般的なコンディショニングは、骨格や筋肉の調整(整体・マッサージ、ストレッチ)などが行われ正しい運動方法までは行われていません。

 

■一般の方も一流選手も「呼吸」「姿勢」「歩行」の3つの改善が重要

 体幹から動かすというのは、自身の動作をそこまで意識してこなかった人にとって意識しにくいものではあるが、ケガをしにくくするため、またパフォーマンス能力のアップやトレーニングの成果を得る為に極めて重要であることが分かった。では、その体幹から動かすという技術はどうすれば身に着くのか。すると瀧本さんから『軸』という感覚を表現する単語が飛び出すことになる。『軸』を得れば、体幹から動かすという事が容易になる。スポーツ好き、運動好きにとって特に痺れる単語の登場である。

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(意識をどこに置くかで動きが改善する『軸』がどう生まれるのかを語る)

 「理想の動きが出来る、出来ないというのはパズルの穴埋めになります。結局、動きは基礎からつくるという事になるのですが、最初は『軸』ということを説明していました。しかし、いきなり『軸』と言っても感覚的な問題なので難しいと言われました。そこで説明を変えて、軸とは体の中心部分なので、中心部分を最も日常的に意識でき誰もが出来る方法と考えた結果の答えが呼吸です。 生まれてから最初に行う運動は呼吸ですので、呼吸と姿勢を整えた方がいいんじゃないか。と話す事で軸のイメージをしてもらいやすくなりました。「呼吸」「姿勢」「歩行」の3つの改善が重要で、一般の方も一流選手も、まずはそこからだと思います」(瀧本さん)

「呼吸」「姿勢」「歩行」の3つをマスターすれば“イメージ通りに動ける状態”である『軸』を自らに身体に身に着ける事ができる。ではその中で最初に取り組むべきポイントはどこなのかと尋ねると、滝本さんは迷いなく『鼻呼吸』からだと話す。

 

■「鼻呼吸」で神経回路や循環機能を回復させてパフォーマンスアップ

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 「たとえば選手が熱中症になってしまうのも水分摂取不足以外に細胞内の酸素の循環が悪いからです。呼吸が深く上手にできる事で体幹の筋肉を動かし体内の酸素循環が生まれます。同じトレーニングをしていて倒れる子は呼吸が浅い子。筋トレで胸を鍛えるベンチプレスという種目をしても呼吸の技術が身についてないから筋肉も付き難くパフォーマンスが低くなったりします。また、サッカーなどの球技でも、口で呼吸していると横隔膜ではなく、肩を上下させながら呼吸をするので、目線がブレてしまいボールを蹴ろうとしてもコントロールが悪くなる。 しかし、鼻の奥で酸素を吸おうとする鼻呼吸は体の中心部の動作ですのでバランス感覚が良くなり、パフォーマンスも安定ししっかりしなる。そうすると、自然と上手く身体全体がしなるので、すべての動作で『軸』が意識しやすく、パフォーマンスが良くなります」(瀧本さん)

 

■鼻呼吸が上手くできると動きが安定する

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 「体は、静止している時は重心が低い方が安定するが、動くとなると逆に重心は、より高い方が安定する」と瀧本さん。そして鼻呼吸は頭部など高い位置に意識や重心を置くことができ、その結果、動きに安定性が出るという。

筋肉バカも実際に、頭部に重心を置くような感覚にして動いてみると、確かに足元が軽やかになった。さらに知らなかった足の指の使い方、感覚をアドバイスされて動いてみる事になるのだが、面白い事にさらに歩行感覚が変わっていく。まずは鼻呼吸が大事だ、という瀧本さんの言葉の重みが増していく。

 

■呼吸の組合せは9通り以上

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(呼吸位置と身体の反応を説明してくれる瀧本さん)

 「鼻は、右側、左側。真ん中(奥)があり。口も右側、左側、真ん中(奥)がある。一方で吸いながら一方で吐くという事もできます。その他の要素もあるので、それらを組み合わせれば9種類以上の呼吸があります」(瀧本さん)

 横隔膜の力がより出る呼吸。求める体勢を作るにはどの呼吸が良いかなど、無意識に行っていた呼吸の違いを1つ1つ確かめ実践していく。細かい筋肉が鍛えられると同時に、この反復練習を行っておけば実際の競技中など無意識の状況でも、脳がそれらの動きを覚えている為、身体の動きが良くなるという。

実際に鼻呼吸トレーニングはどんな風に身体を使い行えばいいのか、そのポイントを教えて頂いた。

 

■鼻呼吸トレーニングのポイント

【吸うとき】

①頸椎2番の軸に頭をやや上に向ける

②舌を前(上歯)に押し付ける

③気道を広げる

④鼻の奥(副鼻腔)に空気を通す

⑤胸郭を広げる

【吐く】

①鼻の奥(副鼻腔)を通るように吐く

 

■ボールが止まって見えたというアスリート男子学生

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 最後に、鼻呼吸をはじめとするトレーニングで『軸』を得た人はどんな変化を感じているのか教えて頂いた。

「いつも姿勢がいいわね」と言われるようになった40代の女性や、「ボールが止まって見えた」と言うアスリートの10代男子学生などがいるという。まさに『軸』がぶれない効果によるバランス感覚の良い世界である。

 

 良く言われることは、スポーツでもウェイトトレーニングでも動きの基礎が出来ていないと技術や力は向上していかないということ。その動きの基礎は何かと徹底的に突き詰めた結果、体幹から “イメージ通りに動ける状態”となり、その為には『軸』が必要となる。そして『軸』を得る為、鼻呼吸の技術から習得し直す事へと辿りつく。これは運動能力を上げたい多くの人にとって驚くべきトレーニングポイントではないだろうか。

30年の経験が凝縮され辿りついたこの究極のトレーニングを教えてくれた瀧本さんに筋肉バカはお礼を告げ、鼻呼吸をしながら新宿を後にした。

 

(文・遠藤大次郎 写真・筋肉バカドットコム)

 

筋肉バカドットコムの読者様は、瀧本トレーナーのパーソナルトレーニングを気軽に体験することができます。

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