メンタルトレーナー石津貴代と元格闘家大山峻護が伝える「メンタルトレーニングの力」

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■2015年10月29日(木曜日19:00~)

Lieto-Mental Conditioninghttp://www.lieto-mental.com/

(場所:東京体育館 第2会議室)

 

 想像してみていただきたい。

もしベンチプレスの普段の練習では120kgを上げられていたのに、大事な本番では100kgしか上げられなかったとしたら……。

 メンタルトレーニングというものをご存知だろうか。 アスリートやビジネスマンが自身のパフォーマンスを安定的に発揮する為に行う思考強化(改善)トレーニングのことである。ラグビーワールドカップで活躍した五郎丸歩選手が独特のルーティンを取り入れたことで正確なキックを安定的に蹴れるようになったということが話題となったことは記憶に新しい。メンタルトレーニングを取り入れることで自身のパフォーマンスを最大限発揮出来るようになった事例であると言えるだろう。

 

 全国のトレーニーなら必ず持っている、何かしらの熱い目標。その目標に向け一生懸命に練習や準備に取り組んできても、その力がいざというときに発揮できなかったり、その力が不安定だったりしたらとても悔しいもの。悔しいだけならいいが、それが運命を決めてしまうほどの重要な場面であれば後悔を残すことになってしまう。一生懸命やってきた事の結果としての自分の力は1%も余すことなく全てを出し切りたいものである。

 

 そんなある日、「食べ物=プロテイン」とだけ常に思考していた筋肉バカに貴重な情報が入った。東京体育館にて、Lieto代表メンタルトレーナー・石津貴代さんと元総合格闘家・大山峻護さんによるメンタルトレーニングレッスンが行われるとのこと。メンタルトレーニングとはいったい何なのかを詳しく知るチャンスである。筋肉バカは取材を申し入れすぐさま現地へと向かった。

 

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 (中央左:石津貴代さん 中央右:大山峻護さん)

 現地に到着すると、メンタルトレーナーの石津さんと元総合格闘家の大山さんが挨拶をしていた。石津さんは総合格闘家の大山さんが現役時代の時にメンタルトレーナーとして勝利へのサポートしていたとのこと。大山さんは現役時代、急に勝てなくなるという状況になった時に石津貴代さんと出会い、そこからメンタルトレーニングで自己分析を繰り返しながら勝利を掴んでいったとのことだ。メンタルトレーニングの成果が出始めると、姿から自信が満ち溢れているのが分かるという。当時、リングに向かう大山さんを見たチビッ子が「ママ、この選手が勝つと思う!」と会場で声を上げていたというエピソードなどが紹介された。

 

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(プロフィールを紹介するLieto代表 石津貴代さん)

 石津貴代。メンタルトレーナー。1979年生まれ。目標達成におけるメンタルの重要性に着目し、2003年にOLを辞め、メンタルトレーニングの世界に入る。2007年に独立しLietoを設立。現在までにプロ野球、テニス、競輪、格闘技などのアスリートや経営者、リーダー、営業マンなどのビジネスパーソンを対象に、これまでのべ5800名の「目標達成」に向けたサポートを行う。

参考:日本には自信のない人が多すぎる――ストイックなあなたに、メンタルトレーニングのススメ【前編】

 

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 (レッスンの流れを説明する石津さん)

 格闘家ならおなじみのミット打ちをファイトエクササイズ(大山さんが指導するエクササイズ)で行いながら、石津さんのメンタルトレーニングを学び、そのメンタルトレーニングの効果を体験していこうという内容になっている。これはとても面白そうだ。

 

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(ファイトエクササイズに使用する大量のミット)

 

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(中央:タイマーを片手に合図を出していく 元格闘家・大山峻護さん)

 大山峻護。元格闘家。1974年生まれ。柔道家として活躍し、2001年2月、アメリカの総合格闘技、KING OF THE CAGEで総合デビュー。デビュー戦をKO勝利を収める。2001年5月にPRIDE参戦。ヴァンダレイ・シウバと対戦し敗れたものの、シウバを相手に壮絶な殴り合いを演じた。2005年3月にHERO’S初参戦。ヴァレンタイン・オーフレイムを相手に一本勝ちを果たすと、その後、ピーター・アーツ、ホドリゴ・グレイシー等、強豪からも勝利を収める。引退試合には多くのファンが集まり、会場のディファ有明の最高動員を記録する。2度の網膜剥離を克服した強靱な精神力をもつ、ミドル級の実力者として長年にわたり活躍した。

 大山さんの指導の元、ウォーミングアップやお手本の披露などを経て、ペアを組みミット打ちが行われる。初対面の人とミット打ちする体験はとても貴重であり、楽しい。

 

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  ミット打ちで心地よく心拍数の上がったところで、いよいよメンタルトレーニングの説明が始まった。

 

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  石津さんはまず客観的に自分を見ることがメンタルを上手くコントロールする上での第一歩だという。

 

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 ホワイトボードを使い、具体的な自己分析方法を解説。子供(本能)の自分と大人(理性)の自分がいること、ネガティブな時ややる気が出ないときは自分の中で何が起こり、いったいどう見つめれば良いのかを説明していく。また、今ミット打ちをした時に何を感じたか、そして次もう一度やる事について今はどう考えてしまっているかを自己分析、それをどのような言葉に置き換えると前向きに感じるのかなどを書き出し、一緒に考えていく。

 

 数多くのメンタルテクニックの解説で特に興味深かったのは、自分を褒める事の重要性の部分と、時間軸として「過去」「現在」「未来」がある中で、過去または未来の出来事を考えすぎることが不安の原因となることが多いので、「現在」をより重視し、今何をすべきかを把握することで不安要素を格段に減らすことができるという部分だった。

 

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 また、思考以外にも身体の使い方によって、メンタルコンディションが良くなるということについても解説していた。胸(大胸筋)を張る、太もも(大腿四頭筋)やお尻(大殿筋)を叩く、このような具体的なテクニックによってメンタルの状態が良くなり、自身のパフォーマンスは安定し、より発揮されていくという。こうして学んだ後は、再びミット打ちの時間でそのテクニックを実践しメンタルトレーニングの効果をリアルに確かめていく。

 

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 (メンタルトレーニング習得とミット打ちに何度も挑戦していくみなさん)

 

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  トレーニングというと、筋トレのように確かな効果が実感できるまで長い時間が必要になる地道なものであるというイメージがあるが、メンタルトレーニングはとても即効性があるものだという事が分かった。普段生活する中での考え方や物事の捉え方のコツを知っているかどうかで、物事の結果はもちろん、自信ややる気も全く変わってくる。アスリートやビジネスマンなどに限らず主婦や学生など悩める人には全員知って欲しいテクニックであり、これはもう筋トレと一緒に義務教育に入れた方がいいのではないだろうか。石津貴代さんと大山峻護さん、そして共にレッスンを受けたみなさんにお礼を告げ、筋肉バカは過去や未来ではなく今現在意識すべき事「運動後のプロテイン補給」を実行する為、サラダチキンを買いに走った。

 

 (文・遠藤大次郎 写真・筋肉バカドットコム)

 

筋肉バカドットコムの読者様は、石津トレーナーのメンタルトレーニングを気軽に体験することができます。

 

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