【特別コラム・山田崇太郎さん】物申す!女性が暴漢に護身術で対抗できると思わせるのは無責任すぎる【後編】

001 42 - 【特別コラム・山田崇太郎さん】物申す!女性が暴漢に護身術で対抗できると思わせるのは無責任すぎる【後編】

 前回の記事で、護身術を飯の種にしている方々から苦情きて炎上するかと思いきや同調意見が多く不協和音とはならずほっとしたような残念なような。まあ一定知恵があればそりゃそうだろって正論でしかない前回のコラム。つまらない正論ですみません。お待たせしました。護身術後編です。

 

■基本喧嘩は相手を選んで売っている

 勝てそうだ、と思うから絡んでくるわけですよ。相手の戦闘力計ってるんです。女性の被害が多いのもそういう事。抑止力として筋トレでカラダ作って強そうな外見にしておきましょう。弱そうに見えなければ絡まれにくくなります。ただマッチョになっても強そうに見えるだけで強くなったわけではないので錯覚しないようにしましょう。デカくなると筋肉量に比例するかのようにオラオラしだす人が時々います。

 

 実るほど頭を垂れる稲穂かな、とデカくても謙虚になりましょう。かといって弱気だと今度は舐められるので注意。戦闘力測定するスカウターが狂ってるやつがたまにひどい目にあったり、酒に酔ってスカウターの認知機能落ちてるんです。飲酒運転ダメ絶対。よく誰彼構わず喧嘩売るとか言っている人いますけど絶対相手は選んでいるんですよ。もしいたらそいつ生きてませんよ。もしくはそろそろ死にます。(ほぼ確実に当たる予言)

 

■「お前何処中だよ?」は意外と賢いシステム

 粋がっていたって国から指定されている事務所や基地いったりしないでしょ。所謂バカでもそれを判断する知恵はあるわけです。そしてそいつ自身の戦闘力が低くてもケツ持ちいたりとか知人の知人とか厄介な事も多々ある訳です。そう考えるとヤンキーカルチャーの「お前何処中だよ?」って喧嘩の際の切り出し文句は正解なわけですね。仮に共通の知人がいれば和平交渉も容易いし、背後関係の確認にもなる。意外と賢いシステム。

 

 色々考えると喧嘩売ろうなんて考えにそうそうなりません。親の仇とか余程のことじゃなければやらない方がいいです。法治国家ですからね。殴られて殴り返したら過剰防衛とか意味不明な国。しかし身に火の粉が降りかかることもあるわけです。護身の基本は敵を作らない、危険に近づかない事。何かあったら大声出して走って逃げる。

 

ですがままならない場合もあるわけです。

そんな時は

 

「身に降りかかる火の粉は振り払い、そして完全に消さねばならない。」

 

とは武術家倉本成春師範のお言葉。やるときは腹を括ってやりましょう。

 

 

■最優先は生き残る事。臨機応変に対応、下げる方向に誘導したい

 大事なのは温度感。法を遵守する状況なのか、生き残る事を最優先する、戦争時の想定なのかで攻撃手段が変わります。最優先は生き残る事。でも酔っ払いに絡まれた程度で目を潰してたら捕まっちゃいます。生き延びたけど仕事失ったり賠償金で社会的に死亡みたいなね。広義で護身失敗のケース。そして小競り合いからエスカレートして命のやり取りに発展することもなくはない。集団心理でタガが外れたりね。だから温度感なんですね。上がることもある。下げる方向に誘導したいものです。

 

 そして対人なので駆け引きですね。こうくるからこうする、というマニュアル的なものではなく臨機応変に対応できる柔軟性。複数相手の場合など漫画とかだと同時に襲い掛かれるのは4人だから4人同時に倒せれば大丈夫、とかやってますけど無理ですからね。1対1の格闘技でさえどれだけの膠着があるのか。場の空気を飲むとかそっちが上手なのが強い人。相手を無力化させる技術。生殺与奪(せいさつよだつ)がこちらの手にある状況を作り出す必要がある。

 

■格闘家でもプライベートで不意を突かれたらひとたまりもないです

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 喧嘩はヨーイドンで始まる訳でもなく、お互いが準備をしているわけでもないので‘虚‘を突く形になるので瞬間で決着します。格闘技は殴られるのを覚悟しあってるからなかなか倒れないですが、そんな格闘家でもプライベートで不意を突かれたらひとたまりもないです。打たれ強い選手だって寝起き殴られたら無理。技術どうこういっても怖気づいたら満足に使う事も出来ない。最後は胆力。死ぬ気で来る相手だと怖いものです。身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ。どうせ死ぬなら道連れにしてやるくらいの気概を持つことが護身に繋がるでしょう。

 

と、文字数が多くなってしまったので技術的なお話やホンモノの話は需要があればまた次回。

 

(文・山田崇太郎)

【あとがき】

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 ネタで歌舞伎町流護身術ってアイデアあったんですけどね。 入会金150万円でただケツ持ちの怖いお兄さんを紹介するっていう。最近トレンドのの客単価高めのプライベートジムよろしく月謝5万円でみかじめ料貰ってさ、でも歌舞伎町はシマが分かれているから地図渡してこの範囲だけならオラオラしても大丈夫ってシステム。オプションでGPS付きのアラーム渡してシマから出たらブザーが鳴って危険を教えてくれる親切なシステムはいかがですかね?(山田はコンプライアンスに反する方々との付き合いは一切ございません。冗談で言っているのを真に受ける人いるので念のため)

 

 最強の護身術は権力なんじゃないか?とこの感じだとそんな論調になりそうですが権力者でもなんだかんだ物理的な暴力は恐ろしいわけです。権力使って社会的に抹殺できても気の違った方が刺しに来られたらアウトですからね。大学の相撲部のバイトでセキュリティーで日給5万の話がありました。弾除けだから面積大きいほうがいいんですね。高給の理由も納得。

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