【特別コラム・食育子さん】「食」の観点から読む~太宰治~
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食育子さんのプロフィール:
管理栄養士。福岡生まれの福岡育ち。
専門学校で講師の傍ら『若い女性向けの食育』『超かんたん料理教室』などを主催
毎週金曜日 ソラトニワ 『soraxniwa』でラジオパーソナリティも務めている。
ブログ:食育子さん
転載元:「食」の観点から読む~太宰治~
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こんにちは。
食育子さんこと川村郁子です。
2014年、新年早々...
何故か今頃?!
太宰治にハマりました。
- 斜陽・人間失格・桜桃・走れメロス 外七篇 (文春文庫)/文藝春秋
元々、太宰治は高校時代から好きで
その当時「友達なんかいない」「自分は生きている意味がない」
と、大変根暗(笑)だった私にとっては教科書に載っていた
【富岳百景】
- 富嶽百景/作者不明
- 自らを「すね者」と表現する太宰治にかなり憧れていました。
しかし、それ以外の作品は読むことはなく
(あまり読書をしないので)
早、10年以上...
(太宰治を読まなかったことより、女子高生時代から10年以上経っている事実の方がショック∑(゚Д゚))
何故か、今年になっていくつかの太宰作品を読みました。
(現代って本当に便利です。アプリで電車の待ち時間などに「サクサク」っと読めちゃうのですから!!)
その著書の一つである「パンドラの匣」
という、終戦直後の結核病棟を舞台にした比較的コメディータッチの小説の中で
主人公が「ご飯」を食べるシーンがあります。
『ごはんというものは、たとい量が不足でも、明るい気持ちでよく噛んで食べさえすれば、
充分の栄養がとれるものなのだ。』
『おいしくないごはんは、血にも肉にもなりはしない。なんもならん。むだな事だ。』
私はこれを読んだ時に「ある意味真理だ!」と思いました。
勿論、栄養をしっかりとることは大事です。
大事だけど「美味しい!!ありがとう!私の血や肉となっておくれ!」
と思う気持ちで食べるというのも大変大事な事だと思うのです。
「忙しいし、晩御飯は空腹をとりあえず満たすチョコだけでいいや」
とか
「ダイエット中だから、不味いけどプロテインドリンクだけでいいや」
のように、エサみたいな食べ方は本来人間らしいものではなく
「よし、この美味しい食事が私の体で色々と働いてくれるんだぞ!」
と、一食一食を大事にすることが、積み重なって
健康的な自分
パワー漲る日々
を作っていくのではないかと思います。
さて、今日からでも「有り難く頂くご飯」を意識してみては如何でしょうか。