【特別コラム・山田崇太郎さん】ダイエットの矛盾、情報をそのまま鵜呑みにせず考えるのって大事だと思います

00435 - 【特別コラム・山田崇太郎さん】ダイエットの矛盾、情報をそのまま鵜呑みにせず考えるのって大事だと思います

 みなさんこんにちは。先日、『谷本道哉先生の筋肉友達』という不思議な肩書きで元木大介さんの2ヶ月ダイエット企画で地上波に出まして格闘技のタイトルマッチも控えつつ9月は美輪明宏さんの黒蜥蜴の舞台でまた役者やったり、職業ディレクターやアドバイザーなどいったい何足の草鞋を履くのやら自分探ししてる山田です。
さて今回のお題はダイエットの矛盾。

【ダイエットの矛盾】

 情報が簡単に手に入る世の中だけど情報が溢れているからこそその真偽を判別するのは難しくなりました。YouTubeだって筋肉バカのWebサイトだって無料で閲覧できるわけです。権威や実績がある人でも正しい事を言っているとは限らない。医者が不食とかインナーマッスルとか乳酸が溜まって疲労するとか言っている世の中。みんながみんな実践して論文読んで、って訳にはいかないですし。そういう意味でも信用と信頼って大事。まともなトレーニングやダイエットが広まらないのってビジネス的な問題が大きい。当たり前のトレーニングと食事じゃキャッチが弱い。目新しさ、分かりやすさと一般層が飛びつくエサが必要。だから朝バナナダイエットとか糖分取らなきゃ何食べてもいい炭水化物ダイエットとかが出回る。何食べても痩せるなんてことあるわけないだろ。

■楽チンなダイエット法が出回る訳(例:炭水化物ダイエット)

 ダイエット成功しない層は楽して痩せたいわけですから毎日トレーニングするとか食事制限とか続かない。これもダメあれもダメじゃ売れない。って事で一部分を曲解というか誇大表現した伝わりやすく楽チンなダイエット法が出回る訳です。
例えば炭水化物ダイエット。血糖値に着目するのは間違いではないけど脂っこい肉食べてマヨネーズはヘルシーな調味料ってのはないでしょう。冷静に考えると脂質を摂取していても炭水化物を制限することで総摂取カロリーが減る&グリコーゲンが抜けて水分が抜けるから体重の減少に繋がる訳です。

 

■カロリーって曖昧なもの

 タンパク質は消化する際のDIT(食事誘導性体熱産生)が高いから同カロリーの脂質を摂るより痩せるわけです。食べたものが筋肉に行くのか動くためのエネルギーになるのか脂肪として蓄積するのかはタイミングや食事内容によっても変わってきます。そう考えるとカロリーって曖昧なものです。水1gを1℃上昇させるのが1カロリー。水の温度を上昇させる熱量をカラダ作りの基準に考えるのって不思議。例えばトレーニング後にプロテインを20g摂るのと9gの脂質を摂るのはほぼ同カロリー。でもカラダに与える影響は同じじゃないですよね。カロリーは大まかな目安にはなるけど全てでは無いでしょう。

■何を基準に何を食べればいいの?

 じゃあ何を基準に何を食べればいいの? ってPCFバランス(※1)のよい食事が基本。タンパク質だけもおにぎりダイエットみたいに炭水化物に偏ったものはNG。ただ日本人の食習慣は糖質過多なので糖化のダメージとかを考えるとやや糖質は控えたほうがいい。これを極論に走って糖質ダメ! って話ではない。米は敵じゃないんです。
※1 PCFバランスとは、三大栄養素(たんぱく質(Protein)・脂質(Fat)・炭水化物(Carbohydrate))のエネルギー比率のこと。

 あとアスリートの食事とかも参考にしちゃダメなケースが多い。ダメというか取り上げられているものって普通じゃない方が目につくからインパクトのあるものを持ってくる。みなさんだってFacebookやTwitterに食事の画像載せるのって意識高い系の俺頑張ってる食やら新発売のお菓子やらお祝いとか物珍しいものですよね? ビルダーのコンテスト直前の塩抜き食や水泳選手のオンシーズンの1日8000㎉の食事とか非日常のものですよ。普段はあんな食事ではないはずです。情報をそのまま鵜呑みにせず考えるのって大事だと思います。

■毎日卵食べてる画像アップしてもウザいでしょ?

 痩せたいって女の子にまずお菓子控えましょうか、ってアドバイスしたらでも山田さんお菓子食べてるのTwitterで見ましたよ! と鬼の首を取ったように言われました。まあブログやらに載せるのはもの珍しいものか意識高い系みたいなもので普通に日常の食事は載せないからなあ。大体FacebookやSNSなんてみんな幸せアピールみたいなのばっかりでしょ。辛いアピールするのはメンヘラの方だけで一般の方はネガティブな情報は公開しないですよ。私が毎日卵食べてる画像アップしてもウザいでしょ? そんなわけでごく一例の食事を一般例のように思い込まないように。

■カラダの負担やら継続性ってのを考えよう

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 ダイエットやら短期間で結果を求める気持ちは分かるし自分もそうすることは多いのですがカラダの負担やら継続性ってのを考えると宜しくない結果に繋がることが多いです。まあ来月が結婚式でウエディングドレス着るために痩せたい、って気持ちは分かるし手伝ってあげたい気持ちはあります。結婚式が急遽決まる訳じゃないんだから事前準備でもう少し早く取り組んでは? とも思うけど。私も試合予定あっても確定するまでダイエットしないので人のことは言えないか。夏休みの宿題まとめてやるタイプ。(小声)

■リバウンドは自然なこと

 あとリバウンドしないダイエット。ある訳ないだろ。好きなもの好きなだけ食べて太らないわけないでしょ。格闘家の試合後のカラダやリバウンドっぷりをみてください。ダイエットはライフスタイル。一時だけ取り組むものではないです。歯磨きだって飯食べたら毎回するでしょ。1回歯磨きしたらオッケー! はないです。

 そしてコンテストコンディションを維持もできません。ほどほどは維持出来るけどコンテストのコンディションって健康からほど遠いしカラダの負担半端ないですからね。そういう意味でリバウンドは自然。ビルダーだって一年中ササミ食べてるわけじゃないんですよ。ビルダーに限らずスポーツは真剣にやれば健康ではなくなります。もちろんやっている人も健康目的ではないでしょう。パフォーマンスのために健康は必要だけど競技レベルになれば健康じゃなくなります。
シンプルに運動して食事管理の二本柱が間違いナシ! まともにいきましょう!

(文・山田崇太郎)

 

 

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