都内でマシンが使い放題、15分から利用できるアルティマボディのシェアリングジム
（日付：1月28日 場所：東京都渋谷区上原 3-23-5 オーガストハウス3F）
アルティマボディ・シェアリングジム
公式ＨＰ：http://www.ultimabody.com/
所在地： 東京都渋谷区上原 3-23-5 オーガストハウス３F
トレーニング場所のシェアがもっと増えれば、パーソナルトレーニングがもっと身近になるかもしれない。東京都渋谷区上原にアルティマボディ・シェアリングジムという場所がある。海外から仕入れた使いやすい最新マシンを設置し、トレーナーとトレーニーを1組とした予約方式で、15分刻みで予約、最大3組まで利用できるというシェア型のジムを提供するとても珍しい場所だ。地球上の価値あるトレーニング場所をひとつでも多く読者に届けたいと願う筋肉バカは、高速で取材を申し込んだ。
（左：山下さん 右：中島さん）
「マシンメーカーは世の中にたくさんあります。ここにあるマシンは、40年以上、アメリカの大手ブランドのマシンを作っている会社のものです。もともとはOEM開発をしていた会社なのですが、オリジナルブランドのマシンも提供しており、そのマシンの輸入販売をする事業を行いながら、トレーニング場所も提供しています」(中島さん)
代表の中島さんは、昨年10月にマシン輸入販売の会社を設立。以前はフィジークマガジン、月刊ボディビルディングの編集をしていたという。ボディメイクに関する知識と経験は相当に豊富であり、マシンへの目も肥えている。
――マシンはOEM開発の形式で作られているものが多いのですね
「自動車もそうですよね。別の会社につくらせて海外に工場がある。トレーニングマシンなんかもまさにそういった感じです。扱っているマシンブランドはインパルス、カーディオジム。トレーニングマシンは一般的に高いのですが、これらのブランドのものは使ってみるとスムーズでコストパフォーマンスが優れているのが分かると思います。インパルスは、ストレングス、カーディオマシンも揃っており、良いマシンを適正価格で提供できています」(中島さん)
――やはり海外のフィットネスは活気があるのでしょうか？
（現地へ何度も行き、海外のフィットネス状況も把握されている中島さん）
「はい、今は中国のフィットネスがものすごいですね。とにかく市場の伸び率がすごいですよ。日本は色んな意味で取り残されているなと思います。昔はフィットネスといえば、アメリカやヨーロッパから学んでいましたが、今はアジアに学べという感じです。中国や韓国のフィットネス熱は凄く、ジム施設自体の規模が半端じゃありません。日本はライザップさんや24時間ジムの功績で変わってきた部分もありますが、限られた会員さんを既存の多くのスポーツクラブと奪い合っているのが現状です」(中島さん)
■日本は若者たちがあまりトレーニングをやらない傾向
「日本は特にフィットネスユーザーの高齢化が深刻だと思います。お客さんの年齢層がかなり高くなっています。それは決して悪いことではなくて、お年寄りの方が運動をすることはとても素晴らしいことです。ただ、若者たちがあまりトレーニングをやらないのは残念ですね。体鍛えてモテたい、みたいな感じが弱いのかな。多くの若者は……、スマホに夢中でしょ？（笑）」
「日本のフィットネス業界が活気を得ていくためにはもっと若い子がエクササイズをやるということが重要で、そのためにはトレーニングやエクササイズがしやすい環境作りが必要なんです。トレーニング内容やマシンがマニアックすぎれば、一般の人たちに敬遠されてしまう。やはり巨大マシンで鉄の塊ドーーン！！！ だと、引いちゃう人がいる。だから、ここにあるマシンは一般の人も凄く入りやすく使いやすいものをそろえています、デザイン的に見てもそうだと思います。フィットネスやトレーニングの効果を得るためにはいかに継続できるかが重要ですよね」
――パワーラックだけのパーソナルトレーニングという環境はどうなのでしょうか？
「トレーニングは飽きないように工夫していかなければいけないと思っています。パワーラック1台だけという形態のパーソナルトレーニングもありますが、やはりそれだけだとお客さんも飽きてくるから、これから徐々に変わってくるんじゃないかと思いますよ。もう少し中規模な場所を使って色んなトレーニングが出来るようになると、トレーニング内容が充実してくると思います」
■マシンを使うトレーニングの意外なメリット、初心者にこそオススメ
「トレーニング自体は、どこでもできます。自重という形でもできるわけですが、自重で筋肉に利かせるのは相当なスキルが必要になります。一方でマシンを使う場合は、高度なトレーニングスキルがなくてもきちんと目的の筋肉部位に利かせることができるのが大きなメリット。そういった意味で、初心者にこそトレーニングマシンの利用を勧めたいですね」
■レンタルが低価格なのは独立を目指すトレーナーたちを応援したいから
（利用料は15分135円から。1時間なら540円だ。夜間でも1時間2,160円で全てのマシンが使える）
――都内でこの利用料金は、相当な安さですよね？
「独立を目指すトレーナーさんを応援したいという気持ちがあります。ボディメイクのコンテストで上位の成績を出しジムを作るという方が多いのですが、ジムとして指導する箱を借りるだけでも大変。それなりの固定費がかかってきますし、ジムを作ってからお客さんも集めるという状況では、相当苦しいはずです。だから、ある程度このような場所を上手くレンタルしながら、指導力をアップさせて、お客さんも集めて、運営資金なども蓄えて、それから独立してもらえればいいなと思っています。お客さんがあってこそのジムです。若いトレーナーさんは特に「独立してこんなジムをつくりたい！」という志がとても素晴らしいですから、なるべく失敗しないステップで独立し、上手くいってほしいですね。もちろん、ジムを作るときはうちが仕入れた質の良いマシンを使ってほしいですけど（笑）」
■ナチュラルな筋肉は本当にきれい
「もっと日本のフィットネスやトレーニングを広めていきたいですね。一般の方がせっかく興味を持ったのに、トレーニングの入り口でマシンの使い方が分からずケガをしてしまうなどということがあるのはもったいないです。筋トレは海外のボディビルダーのインパクトが強く、誤解されている面もあり、マシンで筋トレしたらこんな体になっちゃうの？ という反応はまだまだありますが、そんなに簡単に筋肉はつきません（笑）。簡単についたら逆に嬉しいくらいです。身体が変わっていくことを経験すると、その面白さに気付けるので長くトレーニングを続けられると思います。ナチュラルな筋肉は本当にきれいです。女性もトレーニングすると美しくなっていきますね」
「シェアリングジムの利用者が増えるとトレーナーさん同士の横の繋がりも生まれ、どう集客して、お客さんを指導していくかといった情報交換ができるようになると思います。今ここを活用している登録トレーナーさんは15名ほどいますが、指導に使いたいマシンを他のトレーナーさんが使っているとう状況を避けるために1コマ3組までという予約上限を設けています。だいたい1回あたり60分か90分という形で利用してもらうことが多いです。イベントやセミナーでも利用でき、撮影場所としても利用可能です。もちろん見学も可能です。利用を検討したい場合はぜひご連絡ください！」
なんてことだ、3組分を予約してしまうことで、イベントや撮影でも貸切として使えるということならば、当然、貸しきり筋トレの時間としても利用もできるはず。「今日は誰にも邪魔されず、マシンを独占し泣きながら筋肉を追い込みたい」という、超ストイック無言筋肉プライベートモードが必要なとき、これほどありがたい場所はない。“シェア”と“貸切”、この選択肢があることで、今までできなかった筋肉対話が確実にできるようになるだろう。
（文・遠藤大次郎 写真：筋肉バカドットコム 取材協力：株式会社アルティマボディ)
