筋肉アプリ物語 第4話 ~履歴書 ~
前回のあらすじ
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気持ちを新たに求人雑誌を買い、
次はどこで働くべきかを考えていく藤沢
毎月の生活費をキープする事を最低条件に探していく中で、
マッサージ師の募集項目に目が止まる。
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筋肉アプリ 第4話 ~履歴書 ~
”よし、お店に電話してみよう”
(はいもしもし森の手マッサージです~) マッサージ店が電話に出る
「あの・・・求人雑誌、” フロームB ”を見たんですけど」
「あ・・まだアルバイトの募集してますか?」
「え・・っと 名前は藤沢と言います。年齢は24才です」
「はい・・・。週5以上で希望しています。」
「マッサージの仕事経験は・・・、無いです。はい、未経験です、
日々溜まったお客様の疲れをリラクゼーションマッサージでほぐしていきます。
という内容に感動しました。
だいぶ昔ですが、おばあちゃんの肩叩きはしてました」
「え?その経験はどうでもいい?はい、すいません。」
「面接はいつでも大丈夫です」
「分かりました、水曜日の13時に面接ですね。お願いします。」
ピッ(携帯を切る)
-アルバイトの面接予約が完了-
なぜ、マッサージ師に惹かれたのかは、
生活が維持できる事を前提とし、
ちゃんと理由があった。
それは3つの理由
まず
・仕事の結果が実際に目の前で分かるということ
仕事の規模があまりにも大きすぎると、
自分の作業がいったい何の為にその仕事をしているのかが分からなかったり、
その仕事で結果的にいったい誰がどのくらい喜んでいるかも見えなかったりする。
いわゆる、歯車的な感覚を回避した。
次に
・感謝されることが報酬であるということ
目の前の相手(お客)を喜ばせることができれば、
収入や生活も安定するはず。たとえ歩合制のマッサージ店に転職しても生活できるはず。
喜んで貰えなければ、自分の評価が低くても納得できるし、
ある程度の理不尽には耐えられるだろうと考えた。
最後に
・いつでも使える技術だということ
鉄板焼きの技術も
バーベキューやアウトドアで発揮される。
もちろん、家でホットプレートを使い、仲間とワイワイとやる時にも技術は生かされる
マッサージの技術も同じである
将来、家族や友人の疲れを効果的に癒してあげることができるかもしれない。
以上の3つを考えたとき、とても惹かれた。
ジックリと時間をかけ
履歴書を書いていく
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名前: 藤沢歩渡(ふじさわあゆと)
年齢: 24才
性別: 男
住所:東京都江東区2929-*** シャイニング荘 103号室
学歴: ○○高等学校 卒業
職歴: ○○株式会社 一身上の都合により退社
免許・資格: なし
特技・趣味・得意科目等:
特技は、笑顔です。パイオニアになる予定でしたが、マクドナルドのスマイル0円というメニューを見た時、正直やられたー!と思いました。(笑)
趣味は、漫画を読むことと、ゲームです。ゲームはシミュレーションやRPG作品が好きです。
得意科目は、数学です。学生時代、「0」という数字が発明された歴史を知った時、人生はまさに数学だと思いました。
配偶者: なし
志望の動機 :
マッサージは、多くの人に喜ばれる仕事だと考えています。
昔、自分の祖母を肩たたきしていたのですが、あの時の祖母の笑顔は本物でした。
マッサージという物理的な癒しの仕事を通して、
会話、思いやり、笑顔、あらゆる要素が混ざり合う、真のマッサージを提供したいと思っています。
本人希望記入欄(特に給料・職種・勤務時間・勤務地・その他についての希望などがあれば記入)
給料は、時給800円以上を希望します。
月間の労働時間は、合計160時間以上を希望します。
一生懸命頑張りますので、よろしくお願い致します。
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ひと段落だ、
しかし僕がパソコンを使えればなぁ
字の間違え修正とかが簡単だし、
面接する人も、かなり読みやすいはずなんだよなぁ。
パソコン買うのは、まだ先になりそうだな。
とにかく、
あとは写真を撮って貼り付ければOKだ。
(チョキチョキ・・・)
(ペタッ・・・っと)
(あ、ちょっとずれた・・・)
(これで・・・大丈夫かな)
「履歴書完成!!」
ぷはぁ 疲れた~~~
・・・・。
「ぷっ・・・・(笑)」
「あははは(笑)」
今日は月曜日だから
水曜日にマッサージの面接行ってさ、
たぶんすぐその場で
「君、いいね!いつから出勤できるの?」
とか言われてさ
「はい、そのお言葉待ってました!明日から全力でいけます!」
とか調子にのって自分が答えちゃってさ
そのいい流れで
土曜日の古田主催の合コンに参加
しかも
気の会う子がいて、
なんだかちょっと仲良くなってさ、
その場で映画の約束をしちゃったりなんかして(笑)
もしかしたらもしかするよ(笑)
完璧!
これは完璧なる予感!!
今週はきっと、
最高の一週間が待っている!!
(・・・今は確かに無職だけど)
ここから僕は、本気出すんだ!!
つづく