【特別コラム:久保田 隆介さん】日本人女性の80%以上と言われるO脚は治るのか? 施術とトレーニングをセットにしよう
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久保田 隆介さんのプロフィール:記事一覧
神奈川県 手技治療+パーソナルトレーニング 横浜クリア接骨院
http://www.yokohama-kra.com/
長野県のゲレンデで1シーズン100件以上の外傷治療を行い、怪我の処置・リハビリからトレーニングまで、全てのプロセスのサポートを経験。
全身のバランスチェックや整体、ボディケア等、疲労回復、パーソナルトレーニング(美容からスポーツまですべて対応している)
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O脚でお悩みの方はとても多いと思います。
そして、O脚は自分でも気付かないうちに、全身のバランスにも悪影響を及ぼします。
O脚は、股関節から足にかけての下肢全体が外側に弯曲してしまう状態なので、およそ下半身のトラブルだというイメージが強い方が多いと思いますが、実はO脚も全身からの様々な影響の結果として起こることが多いです。
例えば、前回の骨盤のコラム(骨盤のゆがみ?骨盤に触れることが必要ないケースも多々ある)でもお伝えしましたが、
全身の骨は“骨→関節→骨→関節…”と繋がっているので、O脚である以上全身の運動にも影響が及びますし、上半身からの影響でO脚になりやすくなってしまうこともあるのです…。
では、一般的にどのようなときにO脚が“気になる”人が多いのでしょうか?
【年代による違い】
例えば若い女性の場合、
ミニスカートやパンツルックなど、膝のラインが見えるファッションの時のルックスを意識する方が非常に多い印象があります。
O脚だと、膝と膝の間が開いてしまってかっこわるいとか、ふくらはぎや太ももの外側ばかりが太くなってしまうといったことでお悩みの方が多いのではないでしょうか?
一方、年配の方になればなるほど、
膝や股関節などの痛みや違和感を感じ、辛さや不安をきっかけに気にし始める方が多い印象があります。
O脚は膝周辺のトラブルにとても繋がりやすいということも特徴の一つです。
このように、年代によって美容面なのか、健康面なのかという意識のきっかけには差がある場合が多いと感じていますが、
どちらにせよ、きれいな脚のラインを手に入れることができれば、もちろんルックスは良くなりますし、辛さや不安も自然と解消されていくことでしょう。
【O脚に伴うリスクとは?】
膝がぴったりくっ付いていると、脚のラインがきれいに見えますよね。
健康面から見ても、脚のラインがすっきり整っている方が、O脚と比べて膝痛や腰痛のリスクが大幅に減ります。
諸説ありますが、日本人女性の80%以上がO脚といわれていて、変形性膝関節症の罹患率は男女比で1:4といわれています。
必ずしも「O脚=変形性膝関節症」というわけではありませんが、この数字には何か関係がありそうです。
もう一つ、女性の特徴としてヒールを履くということがあります。これは言わずもがなというところですが、ヒールを履けば当然足首などのバランスは悪くなります。
また、ヒールではなくスニーカーを履いていたとしても、もしそのスニーカーの靴底や中敷きが偏ったすり減り方をしていたら、それもバランスを崩す要素になってしまいます。
これは男性にも当てはまりそうですね。
【O脚矯正や骨盤調整はベストな方法なのか?】
これまで、いわゆる整体的な“O脚矯正”とか“骨格調整”などといった施術は、流行らずも廃れずに一般に知れ渡ってきました。腕の良い施術者であれば、一回の施術ですっきりバランスが整うことも少なくありません。
しかし、一般的に施術とトレーニングがセットになっていることがほとんど無いというのは問題であると私は考えています。
施術だけで効果が長持ちすることもなくはないですが、せっかく整えても、それだけでは積み木やジェンガを積み上げただけなのと同じこと。
筋力やバランスのトレーニングをしなければ、組み立てた作品にノリ付けを忘れてしまったのと同じことです。
また、施術の帰りにヒールやすり減ったスニーカーを履いて帰るのであれば、またそこから逆戻りのスタートです。
【O脚は治るのか?】
最近では、従来の“O脚矯正”や“骨格調整”などと違って、筋力トレーニング、バランストレーニング、あるいは歩き方の改善など、様々なエクササイズで骨格を整える方法が広がりつつあります。
一般の方の中には「矯正とか調整とかいうと、ボキボキされそうで怖いから嫌だわ…。」
という方もいらっしゃいますが、O脚や骨格バランスの改善にも、いろいろな方法があるのでご安心ください。
O脚と云っても原因は様々だということをここまでお伝えしてきましたが、それでも特に多い原因は立ち方、
歩き方をはじめとする、脚の“使い方”に問題がある場合はとても多いので、整体などの“人の手で治す”よりも、正しい運動指導を受けることで“自分で治す”ということを意識することで、より効果的により長持ちできる改善方法もたくさんあるのです。
【健康な脚を保つためには…?】
冒頭に挙げた“変形性膝関節症”も含め、60歳代の女性で約半数、70歳以降で7割以上もの方が膝に何かしらの症状を抱えているようです。
若い女性が膝の痛みを訴えることは決して多くはありませんが、将来的に考えると、けっこう重大な問題だと思いませんか…?
このような内容を書くと、「では、実際にどうしたら良いのか?」というようにお考えだと思いますが、やはりO脚一つ取っても、その状態は千差万別。
頼れる専門家のチェックに伴ったアプローチ(根本原因の追求と改善)が何よりだと思います。
身体のケアは、ぜひ将来のことも見据えて考えていきましょう。
(文:久保田 隆介)
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