腕周り60cm、318kgのベンチプレス。ホワイトハウスのマッチョ料理人が1日おきに2千回も腕立て伏せをして鍛えている理由
「ホワイトハウスのマッチョ料理人」という時点でもはやマンガなのだが、こんなマンガみたいな人でも家にあるよなカセットコンロで料理してるのがさらに親近感。 pic.twitter.com/vH8dAVqewr
— ゾルゲ市蔵 (@zolge1) 2019年6月17日
ホワイトハウスの秘密兵器は元レンジャー隊員のシェフ!? 彼が1日に2222回も腕立て伏せをする理由とは?
そんな規格外の筋肉料理人、アンドレ・ラッシュさんは、1日おきに2222回も腕立て伏せをして体を鍛えているといいます。一体なんのために? ホワイトハウスがテロリストに占拠された時に1人で立ち向かうため、ではありません。
(出典:https://rebootcamp.militarytimes.com/)
SNSでホワイトハウスのマッチョ料理人として話題のアンドレ・ラッシュさんは1日おきに2千回以上(2222回)も腕立てをしているとのこと。いったい何故なのでしょうか。
彼は精鋭部隊の一員としてイラク派遣を経験するなど肉体的にも精神的にも屈強な男だったにもかかわらず、除隊直後にはうつ病に悩まされ、抑圧感や孤独感で押しつぶされそうな日々を送っていたといいます。しかしその常態を救ったのは料理の存在でした。厨房にこもって食材と向き合い料理に没頭していると嫌なことを忘れられたといいます。このとき料理の持つセラピー効果に気付き、PTSDなどの後遺症に悩まされている退役軍人のための施設などで料理の支援活動に取り組むようになり、今のホワイトハウスのマッチョ料理人の道へと繋がっていくことになります。しかしそんな時、つらい事件がおきてしまいます。
■弟子の1人が命を絶つ
イラク戦争からの帰還兵であり、テレビの料理バラエティ番組に出演したウェズリー・ダーデンさんも彼の弟子の1人でした。しかし、ウェズリーさんは自ら命を絶ってしまいます。ウェズリーさんが銃で自殺した前日の深夜、彼からの電話を取れなかったことをラッシュさんは今でも後悔していると語ります。弟子の作り笑いがSOSのサインだと分かっていたはずなのに何もしてやれなかった……。自責の念から、ラッシュさんは自らのPTSD体験について積極的に発信するようになります。そして退役軍人の自殺防止意識を高めるために2222回の腕立て伏せを始めました。
TVなどでも活躍していたはずの帰還兵であり弟子の1人がPTSDの可能性により自らの命をたってしまったのです。そして、弟子からのSOSとも思えるタイミングの電話があったものの、でれなかったことをアンドレ・ラッシュさんは悔やみ続け、PTSDの持つ辛さ、恐さを伝えることに使命を感じる事になりました。そしてPTSDに日々立ち向かっている退役軍人たちの苦悩を少しでも和らげるよう、守れるよう、自殺を防止意識を高めるために腕立て伏せをしているというのです。
「1回体を押し上げるごとに失った人たちのこと、とりわけウェズリーのことを思い出す。今もPTSDで苦しんでいる人のために俺は腕立て伏せをしているんだ。俺のような男もPTSDに悩まされたことを知ってもらい、助けを求める声をあげて欲しいと伝えたいんだ」
マッチョすぎる料理人についての記事。
自分の目指しているもののその先にいる pic.twitter.com/Kp1YgWYBZk— ヅカ 体重増やし隊 (@muscle_naritai) 2019年6月15日
(文・編集部)