【特別コラム:発酵番長さん】 ビタミンB群たっぷりの「サラサラ」甘酒で疲労回復!炊飯器でできるかんたんな作り方
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発酵番長 「発酵GEE」編集長 兼 発酵食品研究家。
過去に発酵食品に救われた経験から、発酵食品を愛でる♪
発酵食品や発酵自体の研究だけでなく、発酵食品を使ったアンチエイジング、ダイエットのコツなども合わせて研究中。犬も猫も好きだけど、なによりも腸内に飼っている善玉菌たちが最愛のペット。
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■昔の日本人は甘酒が夏バテ防止策だった
むか~し、むかし、まだ十分な栄養がとれなかったころ・・・特に夏の暑い時期、日本人はビタミン不足のために「脚気(かっけ)」という病気になっていました。
「脚気(かっけ)」とは、ビタミン欠乏症の1つで、ビタミンB1の摂取が足りないために起こる病気です。しびれやむくみ、ひどくなると心不全や末梢神経障害になることもありました。今はあんまり聞かない病気ですよね。
そんな時、庶民の間で流行っていたのが「甘酒」です。甘酒にはビタミンB群がたっぷり含まれているため、まさに「飲む点滴」の役割を果たし、私たちの体を守ってくれました。さすが、甘酒!庶民の味方♪ 昔のお金持ちはウナギで疲労回復、ビタミン摂取をしていましたが、庶民は甘酒で手軽に同じ効果を狙い、厳しい夏をしのいでいたのです。
■甘酒には大きく分けて「ドロドロ」と「サラサラ」の2タイプがあります
「甘酒」ってスーパーに行けば売っているけど、結構しつこい味だなぁ……ドロドロしているし……あまったるいし……と思ったことありませんか?実は、私は思っていました。笑 お腹が空いている時はおいしいけど、おなかいっぱいの時は、あまり飲みたくないですよね。実は、ドロドロしている甘酒の正体はお米です。「水と米麹と米」の3つで作る甘酒は米麹のお米だけでなく、普通のお米のでんぷんも加わるので、味も甘くなりますし、もったりとした半固形状(ドロドロ)になります。この甘さやドロドロさが、しつこいと感じて苦手な方もいらっしゃるようです。しかし、甘酒には「サラサラ」なものもあるんです。
■水と米麹のみの甘酒はとても「サラサラ」
毎日の栄養補給という意味で飲むならば、おススメは断然、「水と米麹のみ」の甘酒です。こちらはとてもサラサラしていて、甘さも控えめ、おなかがいっぱいでも、清涼飲料水のようにさらっと飲めます。のどが渇いたな~って言う時でも甘酒で大丈夫!とってもサラサラで飲みやすく、代謝を助けてくれるビタミンB群も豊富です。
でも、こちらのタイプの甘酒はあまりスーパーでは売っていないですよね。実は甘酒ってめちゃめちゃカンタンに作れるんです。
炊飯器で作れる!即席「サラサラ」甘酒の作り方♪
今回はサラサラと飲めるさっぱりタイプを作ってみましょう!材料は、「米麹」と「水」だけ!
【材料】
米麹 200g (乾燥麹でも生麹でもどちらでもOKです)
水 400~800㏄程度
【道具】
炊飯器
きれいなふきん (新しいもの)
【作り方】
1:炊飯器に材料を入れてよく混ぜます。
2:炊飯器のふたを開けたまま、保温を押して、ふたの代わりに濡れたふきんをふわっとかぶせ、3~4時間放置します。
3:できあがり~♪ 甘くなっていれば成功!ビタミンたっぷり、さらさらの甘酒の出来上がりです♪
ポイントは、炊飯器のふたを閉めないこと!
ふたを閉めると、中の温度が高すぎて酵素の元気がなくなってしまいます。酵素の元気がなくなると、でんぷんを分解してくれないので、甘くなりませんし、ビタミンB群もあまり作られません。適温は55~60度!これ以上の高温になってしまうと失敗するので、温度管理に注意してくださいね。
毎日のビタミン補給で疲労回復、おちょこ一杯の「サラサラ」甘酒はいかがですか?
以上、発酵番長でした!
(文・発酵番長)