【特別コラム・山田崇太郎さん】いきなりですが栄養士でサプリメントを軽視する人は信じません
筋肉バカドットコムをご覧の皆様、最近K1選手から女優さん、高齢者も指導させて貰っています。意外と引き出しが広い山田崇太郎です。さて筋肉バカでも本当にバカではいけません。勉強が出来なくてもいいのですが筋肉を強く大きくするためには何が必要か理解しておきましょう。トレーニング・栄養・休養。この3つのサイクルを回すことで体は適応して筋肉は強くなっていきます。
今日はそのひとつ、栄養の一要素である皆さまお馴染みのサプリメントにフォーカスした内容をお話しします。
いきなりですが……、
「栄養士でサプリメントを軽視する人は信じません」
宗教上の理由でもあるのかな? ってくらい感情的で言い分が根拠薄弱。親の仇かってくらい目の敵にするよなあ。そもそも野菜等に含まれるビタミン等年々減少しているのにね。
食事からだけで必要量の微量栄養素が補給できるのかな? スポーツ選手だと運動強度によって必要量も増すのに。流行りのナチュラル思考かな? 最近槍玉にあげられる白砂糖も天然由来の自然食品ですよ。定義が曖昧なナチュラルって概念。まあサプリで栄養が充足していると思って食事が適当になるのはよくないですけどね。
ということで、山田的サプリメント活用法です。
■ベースサプリメントについて
まずは栄養の土台作り。3大栄養素(タンパク質・脂質・炭水化物)、ビタミン・ミネラル・食物繊維を食事からしっかり摂取する事が大切です。それを強化したり補うためにベースサプリメントと呼ばれるサプリメントの活用をお勧めします。
ポイント①:タンパク質
筋肉や内臓・髪や肌の栄養にもなるプロテイン。三大栄養素を意識したりやカロリー計算してない人はとりあえずプロテイン飲みましょう。タンパク質って超重要にもかかわらず不足しがちです。ちなみにプロテイン=タンパク質。プロテインは筋肉増強剤でも運動している人の為だけのものでもありません。菓子パンと野菜ジュースやスムージー、みたいな食事の女子はプロテイン飲みましょう。
グリーンスムージーよりプロテインの方がダイエットに効果的。ほとんどの人にとってプロテインを摂るデメリットよりメリットの方が多いでしょう。最近流行のグリーンスムージーとかコールドプレスジュースにココナッツジュースもそうなんだけどタンパク質が圧倒的に不足しています。
ポイント②:脂質
魚やくるみを常食していない人は亜麻仁油やフィッシュオイルといったサプリで必須脂肪酸を補給するのもいいでしょう。
ポイント③:炭水化物
食が細い人や持久的競技など消費カロリーが追いつかない方向けにデキストリン等のカーボサプリメント活用も有効です。即エネルギーとして使える為役立ちます。運動前中後のタイミングで効果的です。ただ日本の食生活だと傾向として炭水化物が不足する事は少ないのでタンパク質の方を意識した方がいいでしょう。
ポイント④:ビタミン・ミネラル
特定のビタミン単体で摂取するより相乗作用もあるのでマルチビタミン&ミネラルを摂っておくのはいいでしょう。食事をないがしろにするわけじゃなくカラダの機能を正常に保つため保険として摂るのをお勧めします。 一日の必要摂取量を食品からクリアするのも難しいです。亜鉛を食品から摂る為に毎日牡蠣食べるのも現実的じゃないですよね。
【山田的ベースサプリ摂取ルーティン】
参考まで私は起床時・トレーニング後にホエイプロテイン40グラム(大体タンパク質量として30グラム)、朝晩にマルチビタミンミネラルを摂取します。比較的魚を食べるので脂肪酸はサプリでは摂りません。
あと、以前フィッシュオイルを摂取していたら
汗の匂いが魚臭くなったので接客業的にNG。
多分摂り過ぎが原因。魚食べても魚臭しないんですけどね。
ベースサプリメントは名前の通り栄養を補助するもの。体の機能80%を100%に近づける目的のものです。
ポイント⑤:アルゴジェニックエイド
アルゴジェニックエイドとは100%から120%のプラスアルファを引き出すためのものです。今流行のNOサプリやエナジードリンクもこの分野。スポーツパフォーマンスとか上げるための栄養素ですね。カフェインとクレアチンの2つが一般的かつエピデンスも多く信頼できるでしょう。血管拡張の作用があるとされるシトルリンやアルギニン、アグマチンといった成分も人気。私はトレーニングの前は必ずカフェインを摂取します。覚醒作用があり筋力増加・脂肪燃焼に効果的です。クレアチンはオンオフ作って飲みます。効くけど頻尿になるのが苦手。
ポイント⑥:疲労回復
個人的に疲労回復を非常に重視しています。現代社会や家庭で戦ってるサラリーマンのお父さんも主婦のお母さんもみんな疲れています。疲労は生産性や作業効率の低下を招きます。そして疲労感があると生活から活力を奪いしんどいですよね。
アスリートも質の高い練習を行う為には翌日に疲労を残さずフレッシュな状態で練習を行うことが重要。技術・体力を伸ばすためには質の高い練習を継続する必要があります。トレーニングの疲れは持ち越さない。疲れればいいトレーニングが出来た、みたいなアホの子の根性論はもうやめましょう。
カラダ大きくしたいって言ってる人がタバタ式インターバルで全身サーキット沢山やってました。ツッコミどころ多過ぎ。TARZANやM&Fを読んで理解せずになんとなく実践するとこうなるのかな? タバタ5セットやりましたよ(ドヤ顔)、ってタバタ理解してない。ただの20秒10秒8セットのインターバルじゃねえか。オールアウトしておけよ。デカくする=筋肥大としたらサーキットじゃ強度低過ぎる。
例えば大胸筋を大きくしたいって目的でトレーニングしてるのに、腕立て伏せ2000回やったぜ! パンプしたぜ、どうだ! みたいな方よりベンチプレスで200キロ挙げた方が大胸筋は大きくなるでしょう。非効率な方法で沢山やるのではなく、質の高い練習を適切量やる事で効率的に強くなれます。よくある質が上がったから量減らすってのも間違いではあるのですが。ボリュームもトレーニングの一要素なので。適切量、ってのがポイントですね。
クエン酸や黒酢、梅干しがいいって聞いたことあるけどどうなの?
疲労回復に効果的とされるものの、大半は科学的根拠が少ないものです。民間療法。よくある栄養ドリンクでシャキッとするのは糖で血糖値を上げているのとカフェインの作用で疲労をマスキング(覆い隠す事)で疲労を誤魔化しているだけで根本的な疲労回復にはなりません。じゃあ何を摂ればいいの? 疲労に直接作用する成分を摂ることで本質的な疲労回復へアプローチできます。科学的に疲労回復に効果的とされるものを集めて行った実験があります。
それがこれ。
■「産官学」の実験結果について
※産官学:産業界,国や地方自治体,大学や研究機関の総称。(産・産業界(民間企業)、官・官公庁(政府や自治体など)、学・学術機関(大学や研究機関など)3つの頭文字を取って「産官学」)
私たちは大阪大学医学部からスタートした企業として、こまれで国民病ともいえる疲労を科学する研究を続けてきました。 2003年に始まった産官学連携プロジェクトにおいて、大阪市立大学など5大学と大阪市、大手食品メーカー・医薬品メーカーなど計18社が参加し、23種の食品成分が化学的に検証されました。そのなかで最も顕著な効果が認められた成分が、鶏胸肉抽出物「イミダペプチド」でした。イミダペプチド成分は動物の最も酷使する部位に存在し、人間では脳や骨格筋に豊富に存在することが知られています。(引用:http://imida-athlete.jp/project.html)
■鶏胸肉抽出物「イミダペプチド」
今の健康食品業界では効くのか効かないのか分からないというかエピデンス無しのサプリが多く出回っているのが現状ですがイミダペプチドは科学的に効くって実証されているわけです。イミダペプチドってどこで売っているの? テレビで取り上げられたりしている割にはそんなに見かけないイミダペプチド。
ゴールドジムで扱っています。近くにゴールド無い方は日本予防医薬のサイトでも買えるみたいです。私はワークアウト前に飲んでいます。飲んだ時と飲まない時ではトレーニング後の倦怠感が大分違いますので皆さまも是非どうぞ。類似品には注意してください。(参考:類似品にご注意ください。)
(文・山田崇太郎)