【判断力】相手に攻める時間を与えない、反復練習はしない。無敵艦隊と呼ばれたスペインのサッカー
スペイン🇪🇸 VS クロアチア🇭🇷
スペイン代表の圧倒的なポゼッション。
via @tancredipalmeri
— futpark / サッカー動画🎥⚽️ (@futpark0228) 2019年4月5日
スペインサッカーは無敵艦隊と呼ばれていましたが、長らくタイトルとは無縁でした。しかし、近年、ワールドカップ2010優勝、ユーロ2008、2012連覇と成績をあげています。
日本ではボールをトラップする際には足元に止めます。が、スペインでは次に動き出せる位置にボールを止めるそうです。できる限り自分たちがボールを保持することを基盤にプレーするポゼッションサッカーです。ポゼッションサッカーのメリットはいくつかあります。魅力的なサッカーであり、試合のリズムを支配し、相手に攻める時間を与えないなどがあります。逆にデメリットとしてはカウンターアタックに弱いこと、フィニッシャーの精度が必要なこと、ポゼッションを高めること自体が目的となってしまうなどです。スタイルとしてはバルセロナのようなパスサッカースタイルでポゼッションを高めて、試合の半分以上でボールを支配して主導権を得るなどです。
■判断力は身につけるため反復練習はしない
反復練習はしないそうです。低年齢では反復練習も必要ですが、サッカーの特性上変化する状況に対応しなければならないので、同じ状況、同じ設定で練習していても判断力は身につかないからです。
スペインサッカーの練習の特徴としては個人間、チーム間で競わせる練習が多いです。これは、勝つためにはスピードや集中力が必要なので、これを鍛えるために常にチーム内で競わせる形で練習します。それから、スペインのミニゲーム練習では必ずタッチ数の制限を設けています。これにより、スペインのパスサッカーが生まれています。ボールを受ける前と受けた後で瞬時に次のパスコースを探しパスをする。一人がボールをダラダラとキープし続けることはありません。
スペインのサッカーはプレーのスピードがとても速いです。ボール回しやチーム形式の練習などでも常にスピード感を高く保つことが求められています。こういった意識とタッチ数の制限などからスペインのあのスピード感溢れるきれいなパスサッカーが生まれています。
■練習メニューの目的や意味を必ず確認する
スペインでは各練習メニューの目的や意味を必ず確認しながら行うそうです。そうすることによって、この練習は何を意味していて目的としているのかを意識しながら練習を行うことによって練習の質を上げています。
スペインでは週に3,4日の練習で週末に練習試合、練習時間は1時間~1時間半のサイクルです。日本では週5で練習して、たくさんの練習試合を行い、2時間以上の練習といったことをします。日本のように練習すればするだけいいというわけではないようです。また、1回の練習の充実度・疲労感などはスペイン>日本となっているようです。
このように日本とスペインは大きく違いますが、そもそもプロサッカー化に50年の違いがあり、実力差と歴史の長さが違うからかもしれません。
ポルトガルサッカーの発展の礎が、ビクトル・フラーデの「戦術的ピリオダイゼーション」なら、スペインサッカーの発展の礎は、パコ・セイルーロの「構造化されたトレーニング」にあり。
— dai (@dai_football) 2018年8月2日
スペインでは、サッカーに必要不可欠なあらゆる要素を統合したインテグラル・トレーニングが当たり前に教えられている。しかし、日本のトレーニングは『ボールテクニックはボールテクニック』『キックはキック』というようにバラバラに分けてトレーニングをしてしまっているhttps://t.co/zjFsFhvCO8
— ジュニサカ【ジュニアサッカーを応援しよう!】 (@jr_soccer_) 2019年2月24日
『サッカー 新しい攻撃の教科書』がようやく発売となりました。サッカーにおける〝攻撃〟の本質とは何か。スペインで指導をする坪井健太郎氏が〝攻撃〟の原理原則や構造を伝えるとともに、トレーニングの概念や強豪クラブのプレーモデルなどをわかりやすく解説しています。https://t.co/VMww62aJf4 pic.twitter.com/8Ijb0cc375
— 吉村 洋人 (@hiroto_nara) 2018年6月20日
(文・chaozu)