女装筋肉ぷろたん。女装は僕を知ってもらう入り口、少しでも悩んでいる人、辛い人をクスっと笑顔にさせたい

■2016年2月13日（土曜日14:00～）

ぷろたん Twitter：@protein1214　YouTube:ぷろたん日記

（場所：東京都渋谷区円山町15-3　株式会社VAZ ）

　動画共有サイトYouTubeやTwitterなどで人々を楽しませている人物の1人に、「女装筋肉ぷろたん（以下：ぷろたん）」がいる。女装をして動画や写真をアップしている男性は沢山いるが、ぷろたんは女装に筋肉をプラスしている。最初は顔だけしか見せないことでかわいい女性だなと思わせたあと、タイミングを見て己の鍛えた肉体を見せ男である事をアピールし驚かせていく。筋肉バカが動画を見ていく中で不思議に感じたのは、ぷろたんは全く女装をしていない素顔や素のトークの動画も数多くアップしている点だ。いったいその狙いはなんなのか。筋肉バカは取材を申し入れ渋谷へと向かった。

（ぷろたんさん）

　　ぷろたんさんは18才のとき静岡から東京へ上京。現在26才。スポーツクラブのアルバイトを機に身体を鍛え始め、大学卒業後に一般企業に就職、平日は仕事をしながら女装した動画のアップをはじめる。YouTubeチャンネルの「ぷろたん日記」は現在10万フォロワー超え、Twitterアカウントの女装筋肉ぷろたんは79000フォロワー超えとなっている。今年会社員を辞め、“若者がもっと動画を楽しむ世界をつくる”をコンセプトとしたショートムービー特化型のクリエイターチームVAZに所属した。

■ぷろたんという名前の意味

　「正式な名前は、“ぷろていん”なんです。ニコニコ超会議というオフ会があるのですが、自己紹介で「ぷろていんです」と言うと日本語でタンパク質なわけで、何か微妙だなと思いました（笑）。生放送のリスナーさんから、あだ名でぷろたんと言われていたのもあり、どちらでもいいかなと。たまに昔からのリスナーさんにぷろていんと呼ばれることもあります」（ぷろたんさん）

■女装筋肉はどのようにして誕生したのか

　「初めて顔を出したのはニコニコ動画の生放送で、最初はそれで満足でした。しかし人間はどんどん欲求が出ると言うか、もっと見られたいという欲が出てきました。どうしたらいいんだろうと考えたんですが、当時、女装カテゴリの動画がランキングの上位だったんですね。そこには何百万再生もされている人がいました。それで、「これはすごいな」と思い自分もやってみたら意外とウケが良かった。でもその時は女装だけだったので、「かわいいね」とか言われたり「女装キャラ」と思われたりするのが嫌でした。これはやばいな、となって、俺は男だよ、と伝えるために筋肉を見せたら、もっと面白くなったんです」（ぷろたんさん）

■動画を撮りはじめたら友達が減ったのは本当でしょうか

　「はい。動画作成に夢中になりすぎて外に出る機会も減りました。上京して社会人になっての一人暮らしって最初は辛いじゃないですか。会社員になりたてのころは覚えることも多くて結果も伴わない。徐々に自分の世界に……。その時ネットに目覚めて友達の付き合いが減りました。LINEとか電話とかもできないわけはないのですが、しなくなったので会う機会が減りました。リスナーからは哀れみの目で見られているかもしれませんが……。」（ぷろたんさん）

■最初はマッチ棒みたいに細かった

　「18才で上京してきたのですが、はじめてのアルバイトはスポーツクラブでした。その時、マッチ棒みたいに細くて社員さんからバカにされて（笑）。トレーニングマシンがあったのではじめて使ったのですが、その時に凄まじい筋肉痛を経験し、それが快感でした。筋肉が目に見えてついた気もして、一気にのめり込み栄養に関しても学んでいくことになるのですが、お客さんにも勉強したことは伝えられるので一石二鳥でした」（ぷろたんさん）

■太っていた中学時代

　「最初にスポーツクラブでバイトした理由ですが、中学のとき太っていたんです。痩せたかったですし、モテたかった。しかしそこで無理なダイエットをしてしまったのです。食事を摂らないという方法でダイエットをしようとし、身体を壊してしまった。そこで健康の大切さに気づき、筋肉を付けたほうが痩せやすいというのを聞いて、筋トレをはじめました。それで健康と運動を好きになり、上京してなんのバイトをやろうかなと思った時にスポーツクラブを選びました」（ぷろたんさん）

■会社員時代について

　「会社員の時は事務や営業を行っていました。デスクワークがメインの仕事です。たぶん仕事は結構速かったです。しかし安定しすぎていて、今後僕はどうなるのかと考えました。その結果、不安定だけれども楽しい道の方がいいな、と」（ぷろたんさん）

■辞めるタイミングの見極めはどこにあったのか

　「ほとんど直感です（笑）。未来なんて分からないので。でもある程度、YouTubeの登録者数は重視しました。あとVAZに出会ったこと。これはいい機会だな、運命だなと。このタイミングで人生を賭けてみようと思い辞めました」（ぷろたんさん）

■エンターテイメントに筋肉が必要

　「僕はエンターテイメントが好きなので、かわいい、かっこいいではなく、面白い！　で通したい。女装だけでは面白くはないと思っています。男がこんなにかわいくなるのか！　と言う凄さは確かにありますが、自分の理想の面白さではない。だからそこに筋肉が必要だと思いました。カメラにアップで写る時は“かわいい”、カメラから離れて写る時は“ムキムキ”と言う形で、ギャップのあるものを作っています」（ぷろたんさん）

■ぷろたんが素顔や素を見せる理由

　「キャラが確立してしまうのが嫌なんです。素を見せることで一歩踏み越え、リスナーとより親密に交流をしたい。素の自分を見せている時は、会社の話とかリアルな話をする事が多いですね」（ぷろたんさん）

■ぷろたんさんにとって、女装筋肉とは

　「女装筋肉は僕を知ってもらう入り口です。様々な面白い動画を作っていきたいです。筋肉が好きなので健康についてや筋肉の良さも伝えていきたいですし、将来的にはトレーナーになって、パーソナルトレーニングを提供するようなこともやりたいと思っています。パーソナルトレーニングを頼む人は、ダイエットをしたいけどどうしたらいいか、筋肉をつけたいけどどうしたらいいかわからないという人が多いと思うんですが、筋肉ムキムキの人に教えてもらうのもいいかもしれないけれど、知っている人に教えてもらう方がいい、という人もいると思うんです。自分がそういう活動をした時に、あの人だったらと思ってくれたら嬉しいですね」（ぷろたんさん）

（笑顔で楽しそうに話すぷろたんさん）

　生放送をする時のリスナーは主婦が多かったとのこと。「旦那から“ぷろたん”を教えてもらいました」など、メールなどでお礼が来ることも。平日は仕事を終えてからの21時頃に放送、会社員についてや時事ネタについてなどリアルな事を話し、土日は女装筋肉をテーマにした配信を続けてきたという。最後にメッセージをいただいた。

■ぷろたんからファンへメッセージ

　「今後も、もちろんネットで女装筋肉を続けます。筋肉の良さを伝え、多くのネタを作り、少しでも悩んでいる人、辛い人をクスっと笑顔にさせたい。僕自身もいつか直接指導したいと思っています。トレーナーとして活動する時には、是非契約してください（笑）」（ぷろたんさん）

　分厚い上腕3頭筋を魅せてくれたサービス精神満点のぷろたんさん。爽かな髪型と表情、そしてこのバルク。どことなくグラップラー刃牙の主人公、範馬刃牙に似ている……。この取材を通して、女装筋肉はぷろたんの考えるエンターテイメントの１つであることが分かった。これから、どんな新しい動画をアップしてくれるのか、筋肉バカはとても楽しみであるッ！

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